あらうんど日吉台 – 法光寺と那波加神社

日吉台はびわ湖と比叡山の景観に恵まれ、坂本や比叡山の歴史的文化遺産にも近く、少し歩けば里山の自然にも触れることのできる大津でも一番の(多分・・・)住宅地です。 「あらうんど日吉台」は日吉台周辺のスポットやお散歩コースを写真と共にご紹介するコーナーです。

日吉台周辺には古い歴史を持った神社、仏閣が数多くあるが、今回は毎年3月下旬に山王祭の真榊神事(まさかきしんじ)が行われる那波加神社方面を訪れてみた。

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前回と同じ「四丁目の通り抜け」から出発し、今回は右折して東に向かう。 150m程進んで湖西道路の下を潜ると雄琴方面と苗鹿方面の分岐があるが、ここは直進せずに左折して少し雄琴方面に進む。

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直進すると苗鹿、左折すると雄琴方面

150m程進むと右手に車の通行は難しそうだが一応舗装されている細い道がある。 この細い道に入ると直ぐに湖西線のトンネルの上に出る。 湖西線の比叡山坂本駅と雄琴駅の間には3つのトンネルがあるが、比叡山坂本駅からちょうど3つ目のトンネル入り口の真上である。

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堅田方面行きの湖西線

そのまま道なりに100mも進むと法光寺という天台宗の寺院の本堂の裏手に出る。 法光寺はこれから向かう那波加神社とは神宮寺・鎮守社の関係にある寺院で、最澄の開基。 中世には雄琴と苗鹿が寺領という大きな寺院だったようだが、織田信長の比叡山焼き討ちにあってその多くが消失したらしい。 是非はともかく、織田信長がこの辺りの歴史的遺産に甚大なる影響を及ぼしていることだけは確かだ。

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法光寺本堂

法光寺は周囲に立派な石垣や柵がある。 残念ながらこの日は柵が閉じられていてお参りできなかったので、石垣に沿って進み、中ほどで右折してお寺を後にする。 今回は裏口から入ったような感じになってしまったが、木立の中にお堂や仁王像、十三重塔が美しく映えるこの方角から訪問した方が第一印象は良さそうだ。

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法光寺全景

途中貯水池を左手に見ながら100m程歩くと、冒頭の写真で紹介した分岐から苗鹿方面に向かう道に出る。 ここから苗鹿方面に向かって下って行き、さらに突き当りの道を右に50m程進むと左手が那波加神社だ。 因みに突き当りの道を左に進むと雄琴温泉の旅館街を通る。

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この写真では左手が法光寺、直進が苗鹿方面

那波加神社の拝所横に置かれていた案内チラシによると、この神社の祭神である天太玉命(アメノフトダマノミコト)が老翁となった折、鹿が現れて苗を背負って農事を手伝ったことからこの社名・地名を「なはか・のうか」というようになったそうだ。 今やこのあたりでは鹿も害獣扱いだが、昔は神様の使いだったのだ。

ところで、日吉大社の山王祭に関わる神事のうち、真榊(まさかき)神事では苗鹿にある榊山から切り出した大榊を夕刻よりここ那波加神社でお祓いし、広芝の松(坂本町内、西教寺の近く)まで奉曳するが、この際に松明行列が日吉台を通り、沿道の要所には迎え火が焚かれる。 山王祭の歴史は1200年といわれるが、そういった伝統行事に身近にふれられるのも日吉台ならではだ。

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那波加神社

さて那波加神社の道を隔てて反対側には、上の宮である那波加荒魂神社がある。 見かけで判断してはバチがあたりそうだが、本殿も境内も那波加神社の方が立派で社務所も那波加神社に隣接しているので、那波加荒魂神社が「上の宮」というのはちょっと意外な気がしたが、この上、下というのは地勢的な高さから来るものらしく、有難さに上下はないということのようだ。

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那波加荒魂神社

 

*写真は掲載時期に撮影したものではない場合があります。