学区自主防災会からの避難所についての説明です。PDF版はこちらからダウンロードできます。
避難所についての日吉台学区自主防災会からのご説明
2022・11
日吉台学区自主防災会 会長 高村克彦
平素は学区自主防災会の活動にご理解とご支援を頂き有難うございます。
日吉台学区では毎年11月に日吉台小学校において「学区防災訓練」を実施し多数の住民の皆様のご参加を得て防災意識の向上を図ってきましたが、ここ数年はコロナ禍の関係で開催を見合わせてきました。今年度は是非開催したいと思い検討してまいりましたが一向に収束の兆しも見えず、その他の学区全体行事も相次いで中止となりましたので残念ながら実施を見合わせます。
そこでこの機会に、住民の皆様に災害発生時の「避難所」についてご説明をさせて頂くことになりました。
近年大きな災害が多発しそのたびに「避難所」に関する報道がされています。突然襲ってくる大きな災害に備えて予め「避難所」についての知識や日吉台学区自主防災会の対応をお伝えします。
①避難所が開設される災害について
「一つは風水害・土砂災害の場合です」
日吉台の場合は洪水の危険性は低いのですが、土砂災害については一部の地域に注意が必要です。
この場合は、予め予測が可能であり時間的な余裕もありますので大津市が判断をして事前に「避難所」を開設します。
その場合の「避難所」は「市民センター」と「小学校体育館」に開設されます。開設準備はすべて大津市職員が行ないます。(ただし、災害の規模によっては住民の協力が必要になる場合もあります)
避難所の準備が整ってから「高齢者等避難」「避難指示」が発令されます。その場合も、日吉台全域ではなく危険が予知される「地域」を特定して指示されます。対象となる住民の皆様へは各丁の自主防災会から連絡をさせて頂きます。
避難される場合は、避難所の設備の関係からより安全な「市民センター避難所」への避難をお勧めします。
「二つ目は地震の場合です」
地震の発生は突発性の為、予測は出来ません。
その為、地震発生後に避難所の開設準備をすることになります。
その場合の避難所は、1,2丁目は「市民センター」、3,4丁目は「小学校体育館」に開設されます。 しかし開設について大津市はすぐには対応できません。大津市職員で日吉台避難所を担当するのは「日吉台支所初動支所班・5名」と「日吉台避難所担当員・3名」のみです。そのうち日吉台に常駐しているのは「支所長・1名」のみで、夜間・休日の場合は誰も居ません。
その為、大津市からの支援が届くまでは「学区自主防災会」が「自治連」の協力を得て避難所開設の準備をすることになります。日吉台各丁の自主防災会が「避難所開設準備の役割」を分担して、避難者の皆さんを避難所へ受け入れる準備をします。
その為に「日吉台学区避難所開設マニュアル」「開設作業手順書」を作成して、必要な資機材の備蓄、実際の開設手順等の訓練も行っています。
避難所開設のための「避難所運営班」は下記のように各丁が分担します。
「市民センター避難所」
(総務・名簿・連絡広報)一北、(物資・食料)一南、(衛生・救護)二北、(屋外・誘導)二南、
「小学校避難所」
(総務・名簿・連絡広報)三西、(物資・食料)四西、(衛生・救護)三東、(屋外・誘導)四東、
避難所開設にあたっては先ず「使用する施設の安全確認・インフラの確認」が優先されます。 皆さんを安全に収容することが可能と判断してから、開設準備が始まります。
②避難所への避難について
地震発生直後には先ず住民の皆さんの「安否確認」を優先しなければなりません。地域の高齢化が進み高齢者ご夫婦のみの世帯、独居高齢者の方も増えてきました。家屋の損壊、家具の転倒等にて閉じ込められている方や、負傷されている方々を見つけて救出することが求められます。過去の大震災においてはそのような方々の救出は「警察や消防」ではなく、近隣の方々によるものが大部分でした。
その為、各丁自主防災会では、集会所を基点として「住民の皆さんの安否確認及び集計」に全力を挙げます。その後、避難所へ避難する必要がある方々を「避難所へ誘導」します。その間に、施設管理者や日吉台学区防災本部が避難所の建物やインフラの「安全確認」
を行い、確認後に避難所への収容を開始します。
③避難所の感染症対策について
新型コロナウイルス感染症の関係から避難所での対応にも注意が必要です。避難所にはすでに感染されていて「自宅療養中」の方は原則的には受け入れできませんが、やむを得ない場合は「感染症対応室」に収容し大津市担当者の指示によって対処します。 避難所では入り口に「事前受付」を設置して「検温」を行い、「発熱や風邪症状のある方」は一般避難者とは別に「感染症対応室」に収容します。
一般避難者についても避難所では「咳エチケット」「マスク着用」「手指の消毒」等の基本的な感染症対策を行ってください。また避難所へ避難される場合は、「マスク・消毒液・体温計・スリッパ・タオル・常備薬・お薬手帳・歯ブラシ等」をご持参ください。感染症対策から「個人で使用されるものは個人で用意して頂く」ことが原則です。
避難所では状況に応じて「段ボールベッド」「段ボール間仕切り」「テント」等の設置を行いますが少し時間がかかります。
④避難所以外の避難について
避難所の収容人数は感染症対策のため限界があります。避難とは「難」を「避」けることです。安全な場所にいる人まで避難所に入る必要はありません。その為、次のようなことも考えて頂きたいと思います。
(1)在宅避難
ご自宅で居住が可能な方は在宅避難としてください。その場合は必ず自主防災会へご連絡をお願いします。食料や支援物資は避難所と同じものをお届けできます。
(2)親戚・知人宅への避難
安全な親戚や知人宅に避難させてもらうことも検討してください。
(3)車中泊
自家用車による車中泊も検討して下さい。小学校グラウンドに駐車スペースを確保します。(市民センターにはスペースはありません)
(4)テント泊
テントをお持ちの方については小学校グラウンドに「テント設置場所」を確保します。
⑤ペットについて
大津市からの指示で、避難所の居住スペースにペットは入れません。屋外に設置されたテントにゲージに入れて収容して頂くか自家用車に収容して頂くなどの対策をお願いします。 家族同様に大切なペットについて普段から対策をお考えください。
⑥日吉台至明こども園避難所について
令和4年3月に配布された「土砂・洪水ハザードマップ」に日吉台至明こども園が「避難所」として記載されましたが、現状では使用できるスペースに限りがありますので、当面は「妊産婦及び乳幼児」に限定して受け入れることとします。具体的には市民センター及び小学校体育館に避難された方でその場所での避難が難しいと判断された方を移送します。上記についてご不明の点は各丁自主防災会にお問い合わせください。
「家族の安否確認について」
何よりも心配なのは、家族の安否ではないでしょうか。知識と情報が家族をつなぎます。
大地震は家族全員が揃っている時に起こるとは限りません。災害発生時には被災地内外での安否確認の電話が殺到し、電話が掛かりにくい状態になります。携帯電話がつながらない。「もしかしたら・・」そんな不安な状況になっても、家族と災害時の連絡方法を事前に確認し合っていれば、冷静に次のアクションを起こせます。
非常時のために家族の行動を予め決めておく「防災家族会議」は欠かせません。外出中の被災や避難中に家族を見失った時にも「連絡方法」や「集合場所」を決めておけば、はぐれる可能性も少なく安否の確認が早くできます。自治会から指定された「避難場所」「避難所」の確認や「伝言ダイヤル171」使い方などを家族で話し合ってください。
「大きな災害時には公衆電話は無料です」
公衆電話は緊急用に回線が確保されているので、携帯電話がつながらない状況でも、通話できる確率が高いのです。 硬貨を投入すれば使用可能で通話終了後戻ってきます。デジタル公衆電話は受話器を取るだけで通話可能です。但し停電時は使用不可。
「安否確認に使えるSNS」
熊本地震ではスマホを使ったSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)が回線に障害もなく安否確認などの手段として多くの人々に活用されました。(LINEの既読で安否確認)(Facebook・災害情報センターの利用)など予め調べておいてください。
「伝言ダイヤル171の利用」
先ず「171」にダイヤル。録音は「1」、再生は「2」を押す。相手の電話番号を押す。「1」を押す。録音か再生が始まる。
毎月1・15日に開局される災害用伝言ダイヤルや災害用伝言版などを家族間で試しにテストしておきましょう。
「低学年の小学生が両親や家族が不在で連絡が取れない場合の対策」地域住民の何方を頼るか普段から話し合っていただくことが必要です。ご近所の皆さんとの信頼関係を築きましょう。